絵日記

ドウダンツツジ

音楽に特別な関心をもつわけでもない我が家で、レコードからCDに代わったのはいつ頃からか。例の、初対面で棺のように思えたステレオは箕面に引っ越す時に処分したから４０年前のことになる。その時から音響機器はステレオからラジカセに移り、レコードからCDに代わったことになる。三大テノールからオペラに夢中になったのもレコードではなくCDとVHSだった。
音響にこだわりがないから気にもしていなかったが、先日の大型電化店に並んでいたのはかつての音響機器の１０分の１程度の大きさ。ああ、あの大きなスピーカーはどこへいってしまったのか？ヘッドホーンやイヤホーンの若者たちに、ああ、音響機器は街中を歩いていたか！

ツワブキ

「中村哲医師、アフガンで銃撃され死亡」のニュースにショック。
懐かしいレコードとステレオを思い出していたらテレビで「デジタル時代にレコードが人気」と伝えていた。レコードを処分したのは１０年ほど前のことで、シマッタ！という後悔はない。
新婚当初は６畳一間のアパートから始まったから最低の生活用品しか置けなかったが、団地の空家に入居できるや真っ先に買ったのが横長のステレオだった。が、ステレオが届いた日の前日、夫は尿路結石で入院していた。包装も解かれないままのステレオの横で「いやだな、棺みたい」と思いながら眠ったのを思い出す。

阪大

公開を忘れていた、半月前の阪大構内で、今はわずかにイチョウが残っているぐらい。
昨夜は久しぶりにクラシックを楽しんだ。ラフマニノフの「ピアノ協奏曲第２番」とドボルザークの「交響曲弟９番新世界から」どちらも聴き慣れた曲で、途中から聴いたとしても曲名を言えるほど馴染み深い曲。クラシックといえば敷居が高いように感じるが、聴き慣れているかどうかの違いと思う。
子供時代、祖父母宅には蓄音機があったが、うちには無かった。学生時代にステレオを買ってもらい、アルバイトでレコードを買い漁った。この時が私のクラシック元年で、数年前までレコードを残していた。今やクラシックに触れるのは日曜の夜の「クラシック音楽館」のみ。

小菊

近所の庭先に咲く、この小菊の主に出会えたのは数週間ぶりで、やっと「一枝ちょうだい」と声をかけられた。チャイムを押して呼び出すほどでもないが、早くしないと枯れてしまいそうで気がきじゃなかった。私は大輪の菊より小菊のほうが好き。
急須の茶漉しに歪みがきて買い換えようとしたが、なかなかサイズがあわず、とうとう急須そのものを買い換える羽目になった。手頃な金額が気に入っただけだが、使いやすくて大満足。が、過去を遡ってみれば急須を買ったのは初めての経験だ。結婚当初は姑が準備してくれた頒布会の急須で、その後何度か代わっているが、買った覚えがない。懐かしい頒布会の食器で残っているのは茶碗蒸しの器だけ。